すまいる親の会.com

11月15日に超党派議員連盟へ当会の要望書を提出して来ました。

2023年11月15日 要望書提出

特定生殖補助医療に関する法律案のたたき台(11 月 7 日)に関する要望書

                              2023 年 11 月 15 日

 
                       すまいる親の会有志
連絡先 〒283-0002 千葉県東金市求名一番地
城西国際大学内 すまいる親の会事務局 清水清美
電話 0475-53-4703 メール kshimizu@jiu.ac.jp

1.特定生殖補助医療は日本の医療機関で安心・安全に実施する機会を保障してください。レシピエントの条件を法律婚の夫婦とした場合、子どもを望む事実婚(内縁関係)や同性婚のカップルが、水面下(安全でない SNS を通してシリンジやタイミング)で実施するということが予測されます。どの子にとっても「社会のルールの中で大切な存在として生まれたきた」という人生のスタートを保障していただきたいと思います。

 どのカップルも、日本の医療施設で安全・安心の治療を受けたいと思っています。また、生まれてきた子には、「社会からも祝福されて生まれてきた」と伝えたいと考えています。生まれた子の福祉を第一と考えるなら、子に、「社会で禁止される方法で生まれてきた」という思いを課すのでなく、「社会のルールの中で大切な存在として生まれてきた」という人生のスタートを保障してください。
 新規立法では本医療の対象者を法律婚夫婦に限っています。多様な家族の在り方が認知されつつある中、対象者の条件を法律婚の有無で決めるのでなく、「家族を築く力・子を育む力」等の視点で本治療が可能なカップルなのか審査する基準を設けてください。現行において、事実婚(内縁関係)や同性婚のカップルを対象とすることが時期尚早とお考えなら、新規立法の運用において時期を定めて再検討検討いただくか、少なくとも海外の精子バンクの利用を認め、安全でない医療の実施に至らないようご配慮ください。


2.子どもの発達年齢に合わせて、出自について親が語れるように、ドナーを特定できない情報(周辺情報)を、妊娠後または出産後の親(レシピエント)に教えていただく機会をください。


 ご周知のとおり、子どもの出自を知る権利の保障は、➀親から子どもに telling があること➁適切な時期(新規立法では成人)にドナー情報が得られること、の 2 つがそろって成立します。子どもにとってドナーは親ではありませんが、自身のアイディンティティの土台になる重要他者となります。どの子がドナーを特定できる情報を求めるかわかりませんので、すべての子に可能な限り非匿名ドナー(オープンドナー)の確保にご尽力いただけたらと思います。しかしながら、新規立法においては、子どもが成人(18歳)になるまでドナーに関する情報が全くない状況になっています。 少なくとも、性格や特技、なぜドナーになったのか、血液型を含む医療情報等ドナーの人となりがわかる周辺情報について、子どもの発達年齢や理解度に合わせての親から伝えられるように、これらの情報を妊娠後または出産後に親が知れる機会をください。これらの情報は親の子への telling 促進にもつながると考えます。


3.新規立法に記載されている「兄弟姉妹等間」の「等」の範囲は、父子および従兄弟従姉妹も可能なのでしょうか? 「兄弟姉妹」への負担軽減のためには、拡大解釈ができると良いと考えます。


 成人になって知らされるドナー情報に制限がある場合(新規立法だと身長・血液型・年齢)、多くのドナー情報が事前に獲得できる「兄弟姉妹」へのドナー依頼が高まることが予測されます。新規立法に記載されている「兄弟姉妹等間」の「等」の範囲は、父子および従兄弟従姉妹も可能なのでしょうか? 知人でも協力いただける場合は可能となりますでしょうか? 「兄弟姉妹」への負担軽減のためには、「等」の拡大解釈ができると良いと考えます。また、「兄弟姉妹等間」こそ、配慮すべき双方の成育歴や人間関係があると考えます。それについての検討はこれからだと思いますが、親族関係は永遠ではありません。充分な配慮や取り決めが必要と考えます。


4.特定生殖補助医療が円滑に実施されることを望んでいます。本治療は、ドナーの確保、ドナーのカウンセリング・レシピエントのカウンセリング・倫理委員会開催、技術提供、その後の中長期的フォロー等、無償で実施できる内容ではありません。一方、本医療は保険適用にはなっておりません。「認定供給医療機関」「認定実施医療機関」「あっせん機関」「独立行政法人」の 4 施設において、当事者への心理・社会的不安へのきめ細やかな対応はもちろんですが、経済的な負担、および手続き等の煩雑さにもご考慮くださるようお願いします。

 当事者への心理・社会的不安へのきめ細やかな対応はもちろんですが、経済的な負担、および手続き等の煩雑さにもご考慮いただき、「必要経費」と「営利」についてご検討くださいますようお願いいたします。すでに非匿名のドナーを国内で扱い、ドナーやレシピエントに対し、認定供給医療機関と認定実施医療機関を同時に担っている、はらメディカル・JISART・諏訪マタニティ―クリニック、また、海外の精子バンク(クリオス等)の運営方法を参考にご検討くださいますようお願いいたします。

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